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その4



[貴族とブリガンドの密会現場を発見! in Wrong]


いらっしゃいませ。
え? アルケミ修行じゃないですよ。あ、いえ、細工修行でもないです。
・・・ああ、このヒーティングスタンドですか。
ちょっと足に霜焼けができちゃったんで、暖めてたんです。
あっ、これ使ったこと、先生には内緒にしておいて下さいね。ばれたら怖いんですよ・・・

いやー、しかしアイスダンジョンは寒かったですねぇ。
森で迷って靴を無くして、更にアイスダンジョンに迷い込むなんて。
それにしてもびっくりしましたよ。ロングの近くの洞窟に入ったら中凍ってましたからね。
おまけに白いエレメンタルに白いドラゴン、青い蛇に青いオーガなんてのもいましたからねぇ。
みんな寒かったんでしょうね。おしくらまんじゅうに混ぜてもらいました。
最初のうちは猛烈に寒かったんですが、そのうち全然寒くなくなりましたよ。

寒くなくなったんで、おしくらまんじゅう仲間と別れてあちこち歩き回ってきましたよ。
一緒に遊んでいるうちに気に入られたのか、もうだれも攻撃してこなくなってラッキーでしたね。
ラットマン達の住みかにお邪魔してしばらくボーっとしてたら、不思議なことに時々ゲートが開くんですね。
そして誰かが顔を覗かせたかと思うとすぐ帰っちゃう。ラットマン達も不思議そうに首をかしげてましたね。

不思議なことと言えば、もうひとつありました。
赤いドラゴンを連れた黒い馬に乗った人が、白いドラゴンと戦っていたんです。
がんばれ〜ってこっそり応援しながら見てたら、ゲートを開けて赤いドラゴンを連れて帰っちゃいました。
そして白いドラゴンがきょとん、としているとその人が帰ってきて、白いドラゴンに向かって
「君にずっと会いたかった」とか「傷つけたりしないよ」とか話しかけてるんですよ。
しばらくしたらその白いドラゴン、急にその人に懐いちゃって・・・あれは不思議でしたねぇ〜。
今度ボクもドラゴンに話しかけてみようと思います。きっとあのセリフが鍵なんですね。

おっと、話が脇道にそれてしまいましたね。
アイスダンジョンを安全に見てまわった後、なぜかバックパックが開かなくなってました。
仕方なくブリテンに向かっててくてくと歩いていたら、森の中でヒーラーが蘇生するかどうか聞いてきたんです。
びっくりしましたよ。いつの間にか死んでたんですね!
そして蘇生してもらったら足に霜焼けができてました。幽霊でも霜焼けになるなんて不思議ですねぇ。
そんなわけでほら、こんな風に・・・あ、見せなくていいですか?
ふぅ、霜焼けもずいぶん治まった気がしますね。先生に見つかる前にこれも片付けないと。
さて、そろそろバイトの時間のようです。・・・あ、もう帰っちゃいますか。また来て下さいね。

では、今日はこれぐらいで。・・・An Corp!

2002.02.26初出





蛇足な補足

■ヒーティングスタンド

Takkyが焼き魚を作るために家のセキュアに常備しているもの。
仮にも花嫁修業中の身でありながらこんなもので魚を焼いているTakkyもTakkyだが、
それで足を暖めているCinderくんもいい根性である。

■靴
この頃からCinderくんは靴を履かなくなり、いつも裸足で行動するようになる。
本人は健康法だと言っているが、死ぬたびに整理されていない鞄の中から靴を探して履くのが面倒になっただけ、という話も。

■時々開くゲート
いわゆる「ネズミーランドの死にゲート」。

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