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その3



[旅の仲間]


今日はこの間Snafky君と行ってきた、ヒスロスの話でもしましょうか。
ヒスロスって知ってます?
悪魔とかガーゴイルとかがいっぱいいる所で、歴戦の勇者達でも命を落とすことがよくあるっていう、
危険極まりないダンジョンですよ。
だから入ってすぐにインプたちに殺されたのは仕方ないんです。ええ。

2階に降りるテレポーターの前に箱があったので、扉を通り抜ける要領で突っ込んだら
足の小指をぶつけて死ぬほど痛かったです。
なんで箱は通り抜けできないんでしょうね。アンデッド特効の箱なんでしょうか。

2階でガーゴイルが博物館を開いているのには驚きました。
展示物は『腕』『胴体』『頭』『脳』・・・どー見ても人間のモノでしたが。
そーいや帰りに見たら1階にあったボクらの死体、無くなってたなぁ。
うーん、あの標本の『足』・・・なんか見覚えがあるような気がするんだけどなぁ・・・

3階に降りてみると、奥の方に巨大な悪魔のような人影が見えました。
でもよく言うじゃないですか。怖い怖いと思っていると、ありもしないものが見えるって。
だからきっとなにかの陰を、翼を広げたデーモンだと見間違えたんだと思って安心して見に行きましたよ。
そしたらやっぱりデーモンでした。
噂によるとデーモンの中には「趣味は魂を集める事です!えへ♪」ってゆーのが
いるそうなので、急いで逃げました。いやー、やばかったです。

4階にはなんと食堂がありましたよ。
毎週火曜と金曜の深夜1時になると、デーモンが喫茶店を開くという噂がありますね。

隅々まで見てまわったので帰ってきたのですが、途中で他の幽霊さんにも会いましたよ。
もう荷物の回収は諦めたそうで、しばらく3人でお喋りしてました。
お互いの健康と旅の安全を祈りあったあと、地上に戻ってヒーラーに蘇生してもらいました。
すかさずおしゃれ着に着替えたので、ヒーラーが呆れた顔してたのがおかしかったなぁ。
あ、今着てるのがあの時もらった死にローブを染めたものですよ。
どうです? ボクのおしゃれローブセットは。いろんな色のローブがもっと欲しいなぁ〜。
今度アイスあたりにでも行って調達してこようかな?

では、今日はこれぐらいで。・・・An Corp!

2001.12.21初出





蛇足な補足

■ブラックデーモンの名前

どこかで仕入れた間違った知識によって、
「『the Collector of Soulsという名前のブラックデーモンは見つけた幽霊を魔界に連れ去る」
と信じ込んでいる様子。
口調から、これを吹き込んだのは某白い裁縫師の線が濃厚。

■毎週火曜と金曜の深夜1時に開店するデーモン喫茶
Yui’s Cafeのことらしい。あながち間違ってはいないかも・・・

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